産後のケア

東洋医学ではよく人間を木にたとえたりします。
出産後は胎盤がおります。
胎盤は驚くほどの血液が入っているエネルギーの塊です。(こういう考えから中国や韓国では胎盤を不老長寿の薬として加工して販売しているのだと思います)>_<

このエネルギーの塊が下半身から抜けるというのは、木にたとえると根っこが弱り、頭の方の枝葉だけが茂ってアンバランスでぐらぐらの状態といえます。

この状態で脳への刺激(強く頭を洗うなどの物理的刺激や、スマホなどの目からの情報入力など)を行うというのは、根っこがぐらぐらで頭が茂ってふらついている木の上の方に風などの刺激がつよく当たっているのと同じ状態を引き起こすことになります。

これを簡単に表すと「冷えのぼせ」となります。
冷えのぼせは頭にばかり血液が充血して足元が血流不全な状態。
これを「気逆」といい、自律神経失調症の典型的病態といえます。

したがって、産後すぐの脳への刺激は自律神経失調症を引き起こします。
その結果、めまい頭痛意識障害パニック障害不安神経症鬱症状などが発症します。
精神状態が不安定で、ひどくなると育児放棄にも繋がります。

特に産後1週間の入院中に原因不明の発熱や頭痛、出血が止まらないなどの症状を起こした場合は、冷えのぼせが過度に起こっている可能性があり、かなり慎重な養生が必要になります。

これらの症状が10日以内くらいに出なければ第一段階はクリアです。
そう神経質にならなくても大丈夫です。

この頭痛や発熱などの産後不良は、陣痛を早く起こさせるために無理に子宮口を開いたり、陣痛促進剤を使ったりなどの自然分娩から逸脱した出産の後に起こりやすいと、東洋医学では捉えます。

そのため東洋医学的知識を持った産婦人科医や助産師さんなどは普通分娩や薬を使わない出産を推奨されます。

産後に気をつけたいこと

1.光の刺激を控える

携帯のメールは文字も細かく、光刺激も伴いますのでできるだけ控えましょう。
パソコンもあまりよくありません。
ただし、全くダメというわけではないので、長文は打たない、連絡はごく親しい方だけ、1日に2通までというような、体調に合わせたルールを作るという工夫をしましょう。
ちなみに、江戸時代の高貴な家では出産後の女性は蔵で光をほぼ遮断して2カ月近く養生したそうです。

2.興奮を避ける

大きな音の音楽、携帯やパソコンのゲームなど神経が興奮したり、過敏になるようなことは避けましょう。

3.穏やかに過ごす

怒りやイライラの感情は気を上に上げ、産後の冷えのぼせを更に悪化させます。
東洋医学では「気血水」といって、気は血を引っ張り上げ、血は水を引っ張り上げるといいます。
つまり、イライラして気が上がると、頭に血が昇ってきてのぼせたような感じになります。
子育ての不安や自身の時間が持てないなどイライラし易い環境になりがちです。
ヒーリング音楽をながしたり、美しい風景のDVDを見るなど、精神的に穏やかに過ごせるように工夫して下さい。

4.足元を温める

昔から「頭寒足熱」といいます。
これは温めることが目的というよりも、「気血水」の逆で気を下ろし、下半身にエネルギーを集め、神経を安定させ、全身にバランスよく気が巡るようにことが目的です。
足湯は1日2〜3回くらい行うのがおススメです。

5.セルフマッサージ

妊娠中や産後に多い息苦しくなるのは、妊娠出産によって心臓に負担がかかったり、横隔膜が引き延ばされる、または収縮することによって起こります。
いずれの場合もみぞおちを押さえると痛いはずです。
みぞおちからクリームなどをつけて肋骨に沿って、ゆっくりと外側にさすっていってください。
肋骨に沿ってさすっていく途中にも痛みのあるツボがあればその部分もしっかり緩めましょう。

また胸の上部、鎖骨の下を鎖骨に沿って押さえてみてください。
そこにも痛いツボがあるはずなのでオイルマッサージしてください。

糖がおりていないのであれば、温かいはちみつミルクなどを飲まれるのも胃や横隔膜を緩めるので息苦しさが軽減します。

6.呼吸法を行う

身体機能を調整している自律神経は顕在意識ではコントロールできません。
唯一可能なのが呼吸によるコントロールです。ゆったりした呼吸を行うことで自律神経が安定し、血管が拡張して全身の気血の流れが良くなります。
また、神経や精神も安定しますので、健やかな子育てに繋がります。

7.整体でボディーケア

最後はプロによる施術を受ける事をおススメします。
妊娠中、産後はホルモンの影響で一般の方とは体の状態が違います。
特に産後6カ月以内は当院のような産後整体に特化した施術を専門とした整体院でないと危険です。
また、産後はしっかりとボディーケアをしないと
①次の出産後に体調が大崩れする
②妊娠中から腰痛などが悪化する
③不妊症の原因になる
④婦人科疾患の原因の1つになる
などのトラブルが起こることが多いです。

産後は少なくとも3ヶ月は家族の協力を全集中して体に無理の無いように過ごしましょう。