頑張ってきたスポーツが明日から禁止!?スポーツ選手の大敵「腰椎すべり症」とは?

近年、地域やクラブチームでスポーツをしている小学校高学年~中学生の腰痛の原因として「腰椎分離症」が増加傾向にあるように感じています。

当院に腰椎分離症で来院された患者様のケースと改善方法、今後のスポーツ活動への取り組みなどをまとめてみましたので参考にしていただければ幸いです。

腰椎分離症とは?

腰椎分離症とは、腰骨(腰椎)の「椎弓」と呼ばれる部分に度重なるストレスがかかる事によって亀裂が入り、腰椎が分離してしまう症状で、繰り返し腰に負担がかかるスポーツ選手に好発します。

スポーツをしている10代に多く、成長期の腰痛のうち29.9〜55.2%が腰椎分離症である1,2,3)といわれています。

当院に来院した患者さまについては、バスケットボール、サッカー、剣道、野球、バレーボールの順で発症件数が多い傾向にあります。

 

こんなお悩みはありませんか?

  • 腰が痛くてスポーツ活動が出来ない
  • 病院に週2で通っているが良くならない
  • 「一生治らない」と言われて悩んでいる
  • 診断はされたが詳しい事は理解していない
  • 症状が改善するか疑問に思っている

もし一つでも当てはまった方は是非ご一読くださいね。

なぜ増加傾向にあるのか?

スポーツをする小学生、中学生の腰椎分離症が近年増加傾向にある背景としては、以下のような点が挙げられます。

1.スポーツへの参加率:近年、スポーツ少年少女人口の増加や、スポーツ教室やスクールが充実してきたことで、多くの子供がスポーツに積極的に取り組んでいます。

2.早期からの専門化:特定のスポーツに専念すると、体の同じ部位にばかり負担がかかり、故障しやすくなります。アメリカのスポーツ選手がシーズンオフに他のスポーツをするのはこれを防止する為です。

3.練習量の増加:体が出来上がっていない選手に、高負荷のトレーニングや長時間の練習を課すことで体がキャパオーバーを起こしていると考えられます。

4.アフターケアの意識の低さ:問診で日本のアマチュアスポーツ界はクラブチームであっても。まだまだアフターケアの大切さに対する認識と取り組みのレベルが低いと感じます。

また、スマホやタブレット、パソコンの低年齢からの普及によって屋外での運動不足から、体力や体幹筋力の低下、姿勢の悪い子供が増えている感じがします。

体幹筋力が弱いとうまく衝撃を吸収できず、学校での体育の授業程度でも腰椎分離症が発症するリスクが高まります。

主な症状

主な症状としては、腰痛、腰部違和感、下肢への放散痛、運動時の痛みなどがあります。
しかし、初期症状は軽微な場合が多く、放置してしまうと悪化し、腰椎分離すべり症に移行する可能性もあります。
腰椎分離すべり症になると、腰痛に加え、歩行障害排尿障害などの症状が現れることもあります。

腰椎分離症になったら…

腰椎分離症になった時は、以下のような対処がおススメです。

1. 医療機関を受診する
まずは、早めに整形外科などの医療機関を受診して診断を受けましょう。 問診やレントゲン検査、MRI検査などを受けると病状の程度を知ることができます。
2. 腰の負担を減らす
腰椎分離症の改善には、まず腰の負担を減らすことが重要です。
以下のような方法で、腰への負担を減らすようにしましょう。
・体重を減らす
・運動やスポーツを控える
・腰に負担がかかる姿勢を避ける
・整体に通う
・テーピングをする など

3. 痛みや炎症を抑える
腰椎分離症の痛みや炎症の改善には、以下のような方法があります。
・薬物療法(消炎鎮痛薬の服用、痛み止めや抗炎症薬など)
・整体(整体、テーピングなど)
・理学療法(アイシング、運動療法など)
・運動療法(腰周りの筋力強化や腰の関節の可動域を広げるストレッチなど
を行うなど)
・装具療法(サポーターなどで腰を支え、負担を軽減するなど)
・手術療法

4. 生活習慣を見直す
腰に負担をかけるような生活習慣を見直しましょう。
・運動のやり過ぎに注意する:腰に負担をかける運動は控える。
・正しい姿勢を保つ:特に前かがみの姿勢は腰に負担をかけるため要注意です。
・靴にこだわる:足に合わない靴や古い靴は意外と腰に負担をかけます。

腰椎分離症は早期発見と早期治療が重要です。
腰に痛みや違和感を感じたら、早めに整体や医療機関を受診するようにしましょう。

治療法

腰椎分離症の治療法には、次のようなものがあります。 いくつか例を挙げてみましょう。

1)運動療法:腰周りの柔軟性と筋力を鍛えることで、腰にかかる負担を軽減させる。
2)薬物療法:痛みの軽減や炎症を抑える薬を利用する。
3)整体:腰に負担をかけている根本的な原因を改善できます。(変形した骨は戻りません)
4)装具:サポーターなどで体幹や関節を支え、安定させるのに役立ちます。
5)テーピング:腰周囲の固まった筋の緊張を緩和させます。
6)手術療法:1)~5)で効果がない場合に手術を検討して下さい。

Point1 慢性の腰痛にはテーピングがおススメ!
腰椎分離症が発症する主な原因は、腰にかかる負担(ストレス)の蓄積です。
負担が蓄積された腰には伸縮性のあるテーピング(一般的にキネシオテープと呼ばれるもの)がかなりの効果を発揮します。
Point2 手術が必要な状態の方が圧倒的に少ない
20年以上の臨床経験から、排尿や排便の障害、強い歩行障害が無ければ手術の必要はありません。
Point3 関節注射はほとんど意味が無い!
病院で腰の注射に通われても根本的には何も改善しません。
一時的に痛みが治まるのは麻酔効果のある薬が混ぜてあるからです。

また、ヒアルロン酸は関節に注入しても人体にとっては異物なので吸着しません

予防とセルフケアをしよう!

腰椎分離症の予防には、以下のようなことが大切です。

ウォーミングアップ・クールダウンを徹底する: 運動前に十分なウォーミングアップを行い、運動後はクールダウンをすることで、筋肉や骨への負担を軽減できます。

オーバーワークを避ける: 痛みを感じたら無理せず休憩し、練習量や運動強度を調整しましょう。

体幹トレーニングを行う: 体幹筋力を鍛えることで、腰椎への負担を軽減できます。

バランスの良い食事を摂る: カルシウムやビタミンDなどの骨の形成に必要な栄養素をしっかりと摂取しましょう。

定期的に検診を受ける: スポーツ医による定期的な検診を受けることで、早期発見・早期治療につなげることができます。

腰痛を感じたら早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。

1)体重を健康に保つ:1番はやはり余分な体重の管理です!

2)腰への負担を減らす:腰に負担のかかる生活を見直しましょう。

3)サポーターの着用:運動や家事の時には一時的にサポーターなどを利用しましょう。(※1)

4)ケガの予防:運動やその他の活動中に腰を保護するために適切な予防対策をしましょう。

5)腰に負担のかかる活動を避ける: 腰が痛い時は、腰に負担のかかる活動は避けましょう。

6)痛みの管理:痛みが発生した場合は、市販の鎮痛剤や温湿布などもOKです。(※2)

7)家のリフォーム:高齢の方なら、手すりの設置や、玄関の段差を低くするなどの改善も必要かも。

8)筋力強化と柔軟性の向上:腰周囲の筋力強化と柔軟性の向上で腰関節の負担を軽減できます。

9)食事の見直し:バランスの良い食事を心がけましょう。糖分の摂り過ぎはNGです!

10)十分な睡眠をとる:22時までに就寝するのがおススメです。

11)ストレスを溜めない:体の自然治癒力の低下と細胞の破壊が進むことがあります。

12)靴の見直し:足に合わない靴や古い靴は腰に負担をかけます。

13)定期的なメンテナンス:定期的に体のバランスを整える為に整体に通う。

14)体を冷やさない:冷えは万病の元!腰も同じです。

(※1)腰のサポーターは痛い時や痛くなりそうな時だけ着用しましょう。寝ている時や1日中着けていると玉に筋力が低下する場合があります。

(※2)整体系の治療院では湿布などを含めて痛み止めの薬や鎮痛薬を禁止する先生もいますが、上手に利用すれば問題はありません!

腰椎分離症に対する万能の治療法はありませんが、症状を管理し、状態の悪化を防ぐためにできることがいくつかあります。

(※3)腰関節の運動には次のような運動がおススメです⇒自転車、ウォーキング、水泳、膝関節周囲の筋力トレ、ストレッチ。また、腰の痛みを予防する筋トレには、インナーマッスルの強化は必須です!

腰椎分離症進行性のことが多いですが、適切な治療を受けることで、症状を改善したり、進行を止めることができます。

症状が現れたら、早めに整体や医療機関を受診し、適切な処置を受けましょう。

最後に!腰椎分離症は、早期発見・早期治療が大切で予防のキモは、腰の関節を「変形をさせない」「変形を止める」です。

そして、やれる事から継続して!です。(^_-)-☆  

 

【参考文献】

1)大場俊二ら.腰椎疲労骨折の早期診断と早期スポーツ復帰.日本臨床スポーツ医学会誌.2007; 15: 429-440.

2)兼子秀人ら.成長期腰椎分離症(疲労骨折)の保存療法における治療成績と問題点.日本整形外科スポーツ医学会誌.2019; 39: 263-268.

3)酒巻忠範ら.発育期腰椎分離症の早期診断と保存療法のポイント.整形・災害外科.2012; 55:467-475

腰椎分離症とは?成長期のスポーツ選手に多くその症状と原因、治療法を分かりやすく解説!https://iopscience.iop.org/article/10.1149/1945-7111/aca0e3

中高生スポーツ選手に多い腰椎分離症とは 小学生からの蓄積で「疲労骨折」 放置せず専門医に相談を | 東京すくすくhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpnprs/43/3/43_140/_pdf/-char/ja

子どもの腰痛には注意が必要!腰椎分離症が多い!https://thecanyonlodge.com/activities//pediatric-dermatologist-child-skin-treatment-phoenix-skin-ll-rD4bKoCx

日本整形外科学会 症状・病気をしらべる 変形性膝関節症

ドクターズ・ファイル

日本アスレティックトレーニング学会

川西さくら整体院