HOME > オステオパシー オステオパシーとは オステオパシー(Osteopathy)の名の由来は、ギリシア語のOsteon(骨)とPathos(病理、治療)の2つを語源としています。 オステオパシーは、約140年前アメリカの医師、A.T.スティルにより創始された医学体系で、解剖学、生理学に根ざし、人体を力学的に調整していくことで、人間の自然治癒力を最大に高めていくことを目的としています。 オステオパシーでは、痛みや痺れなどの問題のある部分だけを診て治療するのではなく、体全体がバランスのとれた状態になるよう患者さんの身体にアプローチすることを重視しています。 オステオパシーの概念 例えば長時間同じ姿勢でイスに座ると、腰に負担がかかる事はもちろん、それによって姿勢の歪みが生じるので腰痛だけでなく肩こりや頭痛なども生じます。 最初は痛みを出さないような骨格の歪みや筋肉の緊張が起こり、それをかばって次の歪みや緊張が違う場所に起こります。 それは、次々に身体の様々な部分でおこり、身体の働きが低下し、最終的に痛みや不調という形で何らかの症状が身体に現れます。 身体が痛みや不調など、何らかの症状を出している時は、必ずそこまでのプロセスがあり、身体が持っている補正作用が限界に達したという事で、場合によっては何年もの積み重ねが原因で出る症状もあります。 そして、体に現れる痛みや何らかの症状は、あなたの身体の「声」です。 痛みや症状は、あなたの身体が 「もう無理!!」と訴えかけているのです。 痛みや症状は単なる「結果」で、我々人間の身体は悪くなった所を自然に治そうとします。 実は、すべての医療において身体を治癒していくのは決して医師ではなく、あなた自身の身体に備わっている力(自然治癒力)です。 痛みや不快な症状はその力が発揮できていなのです。 オステオパシーの手技は、自然治癒力が発揮できなくなった身体にもう一度その力を発揮出来るように、患者さん一人一人の身体の状態や反応を見ながらアプローチをしていきます。 そうすれば、あとは皆さんの身体が自然に健康な身体に導いてくれるようになります。 オステオパシーの3つのバランス オステオパシーでは、健康には 『身体』、『精神』、『魂』 のバランスがとれていることが重要であると考えられています。 『人間は自然治癒力を持っており、病気になるという事は自然治癒力を発揮できない理由が身体にある』とし、施術後に身体や心の変化が起こり3つのバランスがとれると、 出来なかったことや諦めていたことが出来るようになる。 どこへ行っても治らないと諦めていたのが治ったりする。 そうすると、人生が大きく動き出して、全てのことが良い方向へと向かい出します。 そのために、オステオパシーでは、問題のある部分だけを診て施術するのではなく、『身体』、『精神』、『魂』の3つのバランスがとれるよう患者さんの身体にアプローチしていきます。 オステオパシーの4つの原則 『オステオパシー』には4つの大きな原則があります。 ① 身体は1つのユニットである。 ② 構造と機能は相互に依存している。 ③ 身体は自然治癒力を持っている。 ④ オステオパシーの治療は上記の3つの原則に基づいて行われる。 私たちが健康な生活は送るには肉体だけが元気に動いても、内蔵の機能が低下する事で筋肉や関節の問題など様々な問題を引き起こす事もあります。 自然治癒力を発揮させ身体を治癒に向かわせるには、骨格や筋肉、関節の捻じれだけでなく、身体を作る全ての要素(骨、筋、内蔵、血管など)がバランスよく働いてくれなければなりません。 オステオパシーでは、身体を部分だけで診るのではなく、全体として上手にバランスがとれた状態にあるか?つまり、「身体を一つのユニット」として捉えて治療することを重要視して、筋肉、骨格だけでなく、内臓など身体のすべての組織にアプローチをします。 クラシカルオステオパシーとは クラシカルオステオパシーはA.T.スティルの患者であり、教え子のJM.リトルジョンによって発案され、その弟子のジョン・ワーナムD.O.によって体系化されました。 リトルジョンは自分自身の身体が 弱かった事でアメリカに移住しており、スティルの治療で自分の病気が治った事に感銘を受け、スティルに師事します。 リトルジョンはアメリカでオステオパシー大学を開校した後、イギリスに戻り、イギリスで初めてのオステオパシー大学を開校します。 クラシカルオステオパシーの生みの親であるジョンワーナムはそこでオステオパシーを学びました。 スティルが解剖学を重んじるのに対し、リトルジョンは生理学的な観点からオステオパシーを考察していますが、現在ある様々なオステオパシーのテクニックのなかには、スティルやリトルジョンの教えに基づいたものといえないテクニックもあります。 ジョンワーナムはスティルやリトルジョンの教えを忠実に守り、それらのオステオパシーと区別するために『クラシカルオステオパシー』と名付け体系化し、その教えは今日まで脈々と引き継がれています。 当院では、オステオパシーの「身体は1つのユニットである」という理念と、クラシカルオステオパシーのテクニックをベースにして患者さんの施術にあたっています。 クラシカルオステオパシーの特徴 クラシカルオステオパシーでは、生理学やオステオパシーセンターと呼ばれる独自の力学的な支点や、臨床の経験から導き出された神経の反射を使って、身体に現れた症状に対し筋骨格系だけでなくリンパ系や内臓に対してもアプローチします。 身体の歪み筋肉の緊張は身体のさまざまな部分に抵抗を生み、この状態では身体は正常に働かなくなり、血液の循環、リンパ系、神経の作用、内臓の働きに変化が起こります。 当院でも使用する、クラシカルオステオパシーの「トータル・ボディ・アジャストメント(TBA)」と呼ばれるテクニックは穏やかなリズムとテコを使い、優しく身体を揺らしたり、回転させたりして、身体の内側から生理学的に身体を 改善させていきます。 施術後は「身体をクルクル、ユラユラされてただけなのに痛みが楽に!」とか「あのくらいの弱い力で?」と初めて体験される方にはよく驚かれます。(笑) 更新日:2018年7月30日 author